アンドゥオールの新たな極み
- 2025/02/28 10:00
- カテゴリー:バレエ解剖学, ワガノワメソッド, ワンポイントレッスン, 嵐先生
私は今もなお自身の立ち方やアンドゥオールの上達を目指して研究しているのですが新たな感覚との出会いがありました。
今までより脚が長くなって腰が上がる感覚
まずは感覚の変化からお話したいと思います。
(1)一番の変化は腿の骨をアンドゥオールさせる筋肉(=外旋六筋)を前より鮮やかに感じること。それまでは大転子(腿の骨の端にある突起)の後ろにあるというくらいの感覚でしたが筋肉の長さや輪郭のようなものがイメージできるようになりました。
(2)そしてアンドゥオールの起きている位置が今までより少し前で感じられ、骨頭の位置も意識できるようになりました。
(3)全身の感覚としては股関節の位置が上がって脚が長くなったように感じました。
この股関節の感覚で日常の歩行をすると脚がとても軽くスムーズにどんどん出流ので平らな道でも下り坂を降りているような感覚になりました。バレエのデヴロッペでも脚が軽く感じられました。
(4)バレエのポジションで立ってみると前より力を抜いて立てる感覚がありました。
【解説】
お尻の下をすぼめちゃダメ!
大転子を後方に引っ張り過ぎないように注意が必要です。
外旋六筋は坐骨と大転子をつないでいて外閉鎖筋(外旋六筋の一つ)のように前方から大転子を引っ張る筋肉もあります。骨格や筋肉の位置関係を意識した練習が大事です。
大転子の後ろくらいの感覚で大転子を後ろに引っ張り過ぎててしまうと外旋六筋以外の表層の筋肉も働いて外旋六筋が十分に活躍できなくなってしまいます。…(1)
大転子と坐骨とこの2つをつなぐ外旋六筋の位置関係を考えるとアンドゥオールは意外と前の方で起きていると考えられます。…(2)
大転子を後方に引っ張り過ぎたことで付け根も少し後ろに引っ張られていたように感じます。
これはすなわち脚全体を縮める方向に引き込んでしまっていることになります。これが改善されたので脚が長くなったように感じたのかもしれません。…(3)
付け根が後ろに引っ張られなくなったことでアライメントが改善されて骨格を支えるためにがんばらなくてよくなったと考えられます。…(4)
▼外旋六筋の働きを確認
大人クラス|今月は内転筋っ!③脚が○○している感覚