バレエを習っている人は知っておきたい背骨のこと
- 2020/05/24 21:00
- カテゴリー:バレエ教室グランジュッテ情報, ワンポイントレッスン, バレエ解剖学
品川区のバレエ教室"グランジュッテ"
品川、五反田、目黒周辺から通えます。
カテゴリー「ワンポイントレッスン」の検索結果は以下のとおりです。
バレエ教室グランジュッテの嵐です。
YouTube動画【股関節の痛み、詰まり解消!〜お尻の筋肉を意識して股関節の動きをスムーズに!】の解説です。
プリエ、ルティレや横のバットマンで前腿(まえもも)が力(りき)んだり、脚の付け根が固まったりして悩んでいませんか?
バレエで脚を横の方向に動かす(解剖学では外転といいます)筋肉は主に大臀筋の上部の筋肉です。余計な筋肉が働くと股関節がスムーズに動いてくれません。
股関節のスムーズな動きを邪魔する筋肉としては大腿筋膜張筋や中臀筋の前方などの筋肉が挙げられます。これらの筋肉が働いてしまう理由としては、本来働いて欲しい大臀筋が弱かったり固まっていたりしてしてうまく働けないということが考えられます。大臀筋の代わりに他の筋肉が働いてしまうのですっ!
動画で紹介している大臀筋のエクササイズを一緒にやってみてください。シンプルな動作ですが繰り返し動かしているとお尻の上の方に疲労感を感じられると思います。大臀筋を使う感覚をしっかりとカラダに覚えこませましょう!
大臀筋は骨盤と腿にまたがった大きな筋肉です。大きな筋肉ということは部位によっていろいろな作用があります。大臀筋の主な仕事は股関節の伸展(アラベスクなど)と外旋(アン・ドゥオールをサポート)ですが、大臀筋の上部は外転の作用をします。
脚を外転させる筋肉としては中臀筋が知られていますが、中臀筋の前方は股関節を内旋させてしまうので注意が必要です。
運動では本来使うべき筋肉が十分に働けないと代わりに違う筋肉が働いて思ったようにカラダが動かないというようなことが起こります。どの筋肉のどの部分が働くのかを理解して意識しながら練習することで正しくカラダを使えるようになります。
バレエ教室グランジュッテの嵐です。
YouTube動画【ブレない美しい姿勢を身につける〜お腹を意識して背骨と骨盤を安定させることが上達の第1歩!】の解説編です。
正しい姿勢を保つのに大事な部分の1つは「骨盤」です。
骨盤を安定させる筋肉はお尻の筋肉とウエスト周りの筋肉です。お尻の筋肉は骨盤と脚(大腿骨)につながっていて、バレエでは脚をアンドゥオールさせるという大切な役割を担っています。そのため骨盤を安定させる役割はウエスト周りの筋肉が担うことになります。
ウエスト周りの筋肉は表層から腹直筋>外腹斜筋>内腹斜筋>腹横筋といくつかの筋肉が層になっています。その中で骨盤を安定させるのに意識して使いたいのは、一番深い部分にある腹横筋です。腹横筋は腰椎を固定し背骨全体さらには骨盤を安定させてくれます。
腹横筋を締めるには少し練習が必要です。 動画を見ながら「下向き腹筋」を一緒にやってみてください。
1) うつ伏せになります。
2)おへを背骨の方に持ち上げます。注)背骨が一緒に持ち上がって背骨のカーブが変わらないように注意します。
3)動画にあるようにウエストの両サイドが引き締まるのが感じられます。
腹横筋を締める感覚がつかめてきたらキープする練習をしましょう。動画ではキープする練習としてプランクを紹介しています。きつい方は「下向き腹筋」でやって見てください。
さらに立っている時にもおへそと背骨を寄せるように意識しながら腹横筋を引き締めて、その姿勢をキープしたまま動きの練習をしましょう。動画ではプリエをやっています。
プリエでは伸びてきた最後に骨盤が前傾しやすいので、骨盤が最後までブレずに最初のポジションに正確に戻れるように腹横筋を意識しながらゆっくり丁寧に練習してください。
最初は筋肉の動きを意識しながら注意深く練習する必要がありますが、練習を続けるうちにそれほど筋肉に意識を向けなくてもできるようになります。
前回から少し間が空いてしまいましたが、ブログでバレエに関するワンポイントレッスンをお届けしていきたいと思っています。その前に筋肉の動きについて事前知識として知っておいていただきたいと思います。「筋肉を使う=太く縮める」だけの認識だとバレエの動きを理解できず、体を上手に使えるようになりません。
筋肉は伸び縮みしながら関節を動かし動きを作ります。収縮には3つの動き方があります。
1)短縮性収縮
2)伸張性収縮
3)等尺性収縮
それぞれの収縮の仕方についてみていきましょう。
1)短縮性収縮
写真のように筋肉が短く太くなりながら働く状態です。
2)伸張性収縮
持ち上げた重りをゆっくりと下ろすような時に筋肉が長く伸びながら働く状態です。
3)等尺性収縮
関節を動かさずに筋肉の長さが変わらない状態で行われる筋収縮です。
難しそうだけど、名前を覚える必要はないので3つの動き方を知っておいてください。
これらの3つの収縮の仕方を意識しながら体を動かすことで、ダイナミックかつ繊細なバレエが踊れるようになります。
★次回は、実際にバレエの動きの中でこれらの動きがどのように働いているのかをみていきたいと思います。
バレエを始めて2年くらいの大人の生徒さんの美しいアラベスク。
もともと体が柔らかく脚を高く上げることができる生徒さんです。しかしながら最初の頃は、アラベスクで上げた脚を支えることが難しく、上げている脚側の腰を縮めたり背中や肩や首が力んだりしてアンバランスでした。
最近は足の運び方やアラベスクの姿勢の作り方や注意するポイントなどへの理解が深まり動きが正しくスムーズになりました。
アラベスクのポーズになってからあちこち直すのではなく、アラベスクを作るまでの手脚の動きを正確に行うこと、また手脚の動きのコーディネーションができるようになること、さらには元々の動き出す前の姿勢が正しくできることが大事です。
グランジュッテでは、立ち方、重心の位置、足の運び方、どの筋肉を意識するのか、さらにはその筋肉をどう使うのかなど色々な角度から指導しています。
バレエ教室グランジュッテの嵐です。
足の甲のしなやかで美しいラインにバレエをやっている方なら誰もが憧れると思います。一方でなかなか思ったようにできない悩みのタネでもあると思います。
甲出しという言葉をよく耳にしますが、グッズを使ったりして力づくで押さなくても、カラダの作りにそって動かせばどなたでも甲を伸ばすことができるようになります。大人の生徒さんの足で見てみましょう。
【BEFORE】普段からアキレス腱を縮めて固めないように指導をしてるのでカカトの位置は悪くないです。しかし、アーチの形を作ろうとして甲を押し出しているため、土踏まずが縮んでつま先も詰まった感じがします。
【AFTER】甲を押し出すのではなく、矢印の方向に足をスライドさせるように足首を伸ばしてみました。土踏まずのアーチが引き上がり指先も遠くに伸びています。
ポワントで立った時、正しく伸ばした足なら足の裏がしっかりと体を支えてくれます。また、体の重みもポワントにまっすぐに乗るので足首や姿勢が安定します。
それだけでなく、甲を押し出そうと強い力を加えると靭帯に過度な負荷をかけてしまったり、くるぶし後方の骨同士が当たったり、滑膜などの軟部組織が挟み込まれたりして炎症や痛みが生じる危険があります。ポワントで立って踊った時に足にかかる体重や衝撃を考えるとコワくなりますよね。